甘味料コラム

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビ

2025年5月に開催された、食品素材や添加物に関する最新情報が集まる専門展示会「ifia JAPAN 2025」の甘草工業懇話会のブースを訪問。
植物由来の甘味料・甘草(カンゾウ)の特性や活用例、実際に使用された製品が紹介されていました。

カンゾウは、古くから漢方薬などに使われてきた植物で、その根に含まれる「グリチルリチン酸」という成分には、砂糖の数百倍の甘味があります。
食品などに甘味料として使われているほか、その特有の成分から医薬品や化粧品など幅広い分野で活用されています。

今回は、Ifiaでの展示内容をもとに、カンゾウの主な用途を、食品・医薬品・化粧品の各ジャンルに分けてご紹介します。

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【ifia JAPAN 2025】甘草工業懇話会共同ブースをレポート

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビ2025年5月に開催された、食品素材・添加物の専門展示会「ifia JAPAN 2025」。
今回訪問したのは、カンゾウの製造技術向上や普及を広める業界団体「甘草工業懇話会」が、同じ植物由来の甘味料を扱う団体である「ステビア工業会」と共同で出展されたブースです。

 

 

 

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビブース内では、カンゾウやステビアが実際に使用された製品がずらりと展示。
カンゾウが使われている製品には、漬物や調味料などの食品はもちろん、内服薬や歯磨剤といった医薬品や化粧品なども並んでいました。

今回の記事では、この「カンゾウ」に注目し、主な用途を食品・医薬品・化粧品、それぞれのジャンルにフォーカスしてご紹介していきます。

 

※同ブースで紹介されていた「ステビア」に関するレポートは、以下よりご覧いただけます。

>>Ifiaレポート第一弾:ステビア抽出物の特徴や日本規格の記事はこちら
>>Ifiaレポート第二弾:ステビアの歴史の記事はこちら

甘草(カンゾウ)の主な用途

カンゾウ抽出物は、砂糖の約200~300倍の甘味度を持つ、植物由来の甘味料です。
マメ科の多年性植物である「カンゾウ」より抽出精製され、主成分としてグリチルリチン酸が含まれています。
この成分は、後引きの強い甘みと特有の風味が特徴で、特に塩なれ効果に優れているため、醤油のような塩性食品や、漬物、スナック菓子などに活用されています。
また、グリチルリチン酸は、肌の炎症を抑える抗アレルギー作用や免疫細胞の調節作用も持ち併せており、食品以外の分野でも幅広く使用されています。

ここでは、食品、医薬品、化粧品など、各カテゴリーに分けて、カンゾウの代表的な使用例をご紹介します。

食品

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塩性食品:塩なれ効果により、風味のバランスを整える
 使用例:醤油、味噌、漬物、ソース、珍味、佃煮、つゆ、たれ 等

その他加工食品:高甘味度甘味料のため、砂糖の削減に利用できる。また、食品の風味をより強く感じさせるフレーバーエンハンサー効果が期待できる
 使用例:菓子、冷菓、乳製品、飲料、缶詰 等

医薬品

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビ

内服薬
 使用例:健胃、抗潰瘍、鎮咳去痰、解毒、抗アレルギー、肝障害改善、皮膚疾患治療、胃酸過多、矯味薬 等

注射剤
 使用例:肝障害改善、解毒、皮膚疾患治療 等

医薬部外品・化粧品

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビ

・刺激抑制、美白、起泡 等
 使用例:トニック、ローション、シャンプー、クリーム、歯磨、浴剤、乳液、パック、パウダー、薬用石鹸 等

・その他
 使用例:たばこ香料、飼料、抗菌・抗酸化剤 等

カンゾウの特性を活かした活用事例をご紹介

ここでは、弊社がカンゾウを実際に使用した商品の事例をご紹介します。

旨味のバランスがとれたマイルドな焼肉のたれ

甘草(カンゾウ)は甘味料用途だけではない!食品・医薬品・化粧品etc. 様々な使用事例をifia JAPAN 2025からレポート | 甘味料開発・選定ナビ

焼肉のタレを開発するにあたり、「塩味をおさえながら、旨味のある味わいにしたい」というご要望をいただきました。
そこで、塩味のかどをやわらげる効果を持つステビア、カンゾウ、スクラロース、サッカリンナトリウム(サッカリンNa)の4種類の甘味料をご提案。
これらをバランスよく組み合わせて使用することで、塩かどが取れ、旨味のバランスがとれた美味しい焼肉のタレに仕上がりました。

>>カンゾウを焼き肉のたれに使用した事例はこちら

植物由来原料・カンゾウ(グリチルリチン酸ジカリウム)の化粧品メーカーへ向けた安定供給の実現事例

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植物由来の甘味料カンゾウの根に含まれる「グリチルリチン酸ジカリウム」は、肌の炎症を抑える成分として主に化粧品に使われています。しかし、栽培状況や天候により収穫量が変動する懸念があります。

このため、グリチルリチン酸ジカリウムの使用を検討する化粧品メーカー様から、BCP(事業継続計画)に基づくリスクヘッジを求められました。

当社はカンゾウメーカーとの強い連携と、高品質基準を満たすサプライヤーとのパートナーシップにより、安定供給体制を築いています。これにより、安全な品質を維持しつつコストを抑え、年間を通じて安定的に原料を供給できるようになりました。

>>カンゾウを化粧品に使用した事例はこちら

甘味料の採用に関するお問い合わせ

本記事では、「ifia JAPAN 2025」の取材をもとに、植物由来の甘味料カンゾウの食品・医薬品・化粧品における各用途と、弊社での実際の活用事例をご紹介しました。

<食品・飲料メーカーの皆様へ>
弊社では、カンゾウをはじめ、常時30種類以上の自社基準を満たした高品質な甘味料・甘味料製剤を取り揃えております。

各甘味料の特性を活かしながら、商品設計に合わせた最適なご提案などサポートさせていただきますので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

>>Ifiaレポート第一弾:ステビア抽出物の特徴や日本規格の記事はこちら
>>Ifiaレポート第二弾:ステビアの歴史の記事はこちら
>>Ifiaレポート第三弾:カンゾウの特性についての記事はこちら

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